最終更新:2016/09/30
以前に、Inkscape 0.48.2以降のメニューがWindowsの設定値に従ってくれず、明朝体風のフォントになってしまうので、Inkscapeのメニューバーのフォントの戻し方という記事を書いた。
GIMP2.8.10より古いバージョン
最近、GIMPもバージョンアップして2.8になっていたので、アップデートしてみたところ、Inkscapeとまったく同じ問題が発生した。どうも、中国語のフォントが選択されているらしいんだけど、クロスプラットフォーム用のフリーライセンス・ライブラリを使用して開発しているソフトウェアではほぼ共通の問題があるらしい。
しかも、設定の変更の仕方が異なるという不親切さ(笑)。
次のgtkrcファイルをテキストエディタなどで開く。
C:\Program Files\GIMP 2\share\gimp\2.0\themes\Default\gtkrc
style "gimp-default-style" { stock["gtk-dialog-error"] = { { "images/stock-error-64.png", *, *, "gtk-dialog" } } (略) }
上記の部分に、次のように1行追加する。
style "gimp-default-style" { font_name = "Meiryo 9" stock["gtk-dialog-error"] = { { "images/stock-error-64.png", *, *, "gtk-dialog" } } (略) }
とりあえず、「gtk-2.0」というモジュールと「gtkrc」という設定ファイルが深く関与していることは両者に共通していたので、次にこういうことがあったらまずそこを疑えばいいということだね。
GIMP2.8.16/18
実際に試すことができたのがGIMP2.8.16とGIMP2.8.18だけだったのでこれら2つのブランチについてはほぼ確実だと思うけど、他のウェブサイトを見る限りでは、GIMP2.8.10以降であればおそらく以下の方法でメニューバーのフォントを変更できる。
最近のGIMP2.8ブランチでは変更方法が変わった。PCのユーザーごとに設定ファイルが独立したため、カスタマイズしやすくなった。次のパスにファイルが存在していれば、gtkrcファイルを開く。存在していない場合は、新規作成する。普通のテキスト・ファイルでいい。
C:\Users\[USER NAME]\.gimp-2.8\gtkrc
次の一節をgtkrcファイルの末尾に追加するか、新規作成したファイルの先頭に記述する。
style "gimp-default-style" { font_name = "Meiryo 9" }
GIMP2.8がこのファイルを参照しているとする根拠は、次のパスにあるthemercというテーマ設定ファイルで上のgtkrcファイルをインクルードしているから。
C:\Users\[USER NAME]\.gimp-2.8\themerc
themercファイルには次のように記述されている。
# GIMP themerc # # This file is written on GIMP startup and on every theme change. # It is NOT supposed to be edited manually. Edit your personal # gtkrc file instead (C:\Users\Taku Oshino\.gimp-2.8\gtkrc). include "C:\\Program Files\\GIMP 2\\share\\gimp\\2.0\\themes\\Default\\gtkrc" include "C:\\Users\\[USER NAME]\\.gimp-2.8\\gtkrc" # end of themerc
もし、インクルードしているファイルが異なる場合は、themercに記述されているパスをよく見て新規gtkrcファイルを作成する。
参考記事
- GIMPのメニューバーのフォントの戻し方(anobota)
- GIMP自体のメニューバーなどに表示されるフォントをカスタマイズする(スタラブル)