Comet LakeマイクロアーキテクチャCoreプロセッサ

最終更新:2020/08/20

次期メイン・ストリーム向けCPUであるComet LakeマイクロアーキテクチャのIntel Coreシリーズ・プロセッサ、及びIntel 400シリーズ・チップセットについて。

Comet Lake-S/T デスクトップ・プロセッサ

2020年4月30日、Comet Lake-S/Tことデスクトップ向け第10世代Coreプロセッサが発表された。これでComet Lakeマイクロアーキテクチャのプロセッサの第一弾はすべて出揃った。この後に追加される可能性もあるけど、ラインナップを見たところCore i3にK型番がないくらいで、第9世代にあったナンバーはほぼすべて揃っているように見える。しかも、そのK型番であったi3-9350Kも日本にはまとまった数が輸入された形跡はなく、日本市場への影響は皆無と言っていい。

トピックとしては、すべてのグレードでハイパー・スレッディング(HT)化されたこと。一旦はHT化されながらもHTが廃止されたi3もHTが復活することになった。第9世代のi9-9900Kがi7-10700Kに横滑りし、第9世代では高嶺の花だった8コア/16スレッドCPUが$374で手に入るようになる。そして、i9-10900Kが新たに物理10コア/20スレッドCPUとして追加された。

第9世代までの流れだと、製造プロセスが14nmで変わっていないので、物理コアが増えると価格も同じくらいスケールアップしていて、ハイエンドCPUほど高騰する傾向にあった。i9-9900Kの日本での売り出しは6.8万円くらいだったと記憶している。ところが、i9-9900Kの$488~$499という価格に対し、i9-10900Kの価格は$488で据え置きとなり、実質の値下げだ。実際の日本市場での価格は7.2万円からスタートだったけど、売り出し4千円アップくらいで物理コアが2つ増えるなんていうのは少し前のインテルだったらありえなかったことだ。

これには、AMDがCPUコアとメモリ・コントローラを独立させてチップレット構成にするという離れ業を使いながらも7nmプロセスの製造に成功し、Intelと同価格帯で4コアも多い製品を投入してきたことが大きいだろう。Ryzen 9 3900Xの12コア/24スレッドやRyzen 9 3950Xの16コア/32スレッドの衝撃は自作PC界隈を大いに賑わせた。今回のIntelの思い切った価格設定から、第8世代まで支配していた一般消費者市場を奪われつつある危機感が伝わってくるようだ。

やはり、開発や価格の健全な競争が起きないと消費者にとって安くて良い製品は生まれてこないという現代経済の法則を改めて証明した格好だ。

  • 共通仕様
    • Intel UHD Graphics 630(F型番除く)
    • DDR4-2933(i9、i7)、DDR4-2666(i5、i3)×2ch 最大128GB
Comet Lake-S/T デスクトップ・プロセッサ
プロセッサ
ナンバー
ベース
クロック
TB 2.0
シングル/オール
TB 3.0 TVB
シングル/オール
コア/
スレッド
TDP
i9-10900K 3.7GHz 5.1/4.8GHz 5.2GHz 5.3/4.9GHz 10/20 125W
i9-10900KF
i9-10900 2.8GHz 5.0/4.5GHz 5.1GHz 5.2/4.6GHz 65W
i9-10900F
i9-10900T 1.9GHz 4.5/3.7GHz 4.6GHz N/A 35W
i7-10700K 3.8GHz 5.0/4.7GHz 5.1GHz N/A 8/16 125W
i7-10700KF
i7-10700 2.9GHz 4.7/4.6GHz 4.8GHz 65W
i7-10700F
i7-10700T 2.0GHz 4.4/3.7GHz 4.5GHz 35W
i5-10600K 4.1GHz 4.8/4.5GHz N/A N/A 6/12 125W
i5-10600KF
i5-10600 3.3GHz 4.8/4.4GHz 65W
i5-10600T 2.4GHz 4.0/3.7GHz 35W
i5-10500 3.1GHz 4.5/4.2GHz 65W
i5-10500T 2.3GHz 3.8/3.5GHz 35W
i5-10400 2.9GHz 4.3/4.0GHz 65W
i5-10400F 2.9GHz 4.3/4.0GHz
i5-10400T 2.0GHz 3.6/3.2GHz 35W
i3-10320 3.8GHz 4.6/4.4GHz N/A N/A 4/8 65W
i3-10300 3.7GHz 4.4/4.2GHz
i3-10300T 3.0GHz 3.9/3.6GHz 35W
i3-10100 3.6GHz 4.3/4.1GHz 65W
i3-10100T 3.0GHz 3.8/3.5GHz 35W
  • TB:Turbo Boost
  • TVB:Thermal Velocity Boost
  • TDP:Thermal Design Power(熱設計電力)

Comet Lake-H 高性能モバイル・プロセッサ

Comet Lake-Hはモバイル用ながら物理8コアを備え、デスクトップ用プロセッサと遜色ない処理能力を持っているので、デスクトップPCを設置するスペースがなく、出先で作業することも多いクリエイターにとっては重宝するだろう。ただ、ラインナップとしては第9世代と同じで、あまり変わり映えはしない。トピックとしては、ターボ・ブースト・マックス3.0やサーマル・ベロシティ・ブースト(Thermal Velocity Boost)が実装されたことだろうけど、体感するほどの差はないかもしれない。

発表された時には、i9-10980HK以外のプロセッサにはターボ・ブースト・マックス3.0やサーマル・ベロシティ・ブーストは使えないということになっていたけど、現在のIntel Arkを調べると、i7も使えると記載されている。

  • 共通仕様
    • Intel UHD Graphics
    • DDR4-2933×2ch 最大128GB
Comet Lake-H 高性能モバイル・プロセッサ
プロセッサ
ナンバー
ベース
クロック
TB 2.0 TB 3.0 TVB コア/
スレッド
TDP
i9-10980HK 2.4GHz 5.3GHz 5.1GHz 5.3GHz 8/16 45W
i7-10875H 2.3GHz 5.1GHz 4.9GHz 5.1GHz 45W
i7-10850H 2.7GHz 5.1GHz 4.9GHz 5.1GHz 6/12
i7-10750H 2.6GHz 5.0GHz 4.8GHz 5.0GHz
i5-10400H 2.6GHz 4.6GHz N/A N/A 4/8 45W
i5-10300H 2.5GHz 4.5GHz
  • TB:Turbo Boost
  • TVB:Thermal Velocity Boost
  • TDP:Thermal Design Power(熱設計電力)

Comet Lake-U 省電力モバイル・プロセッサ

便宜上、「省電力」としたけど、いわゆる一般的なモバイル・プロセッサのラインナップ。既に実装されたノートPCや小型PC(Intelの商品名では「NUC」)のベアボーンが各社から発売されている。Ice Lakeとの差別化が難しいところだけど、内蔵グラフィックスがUHD Graphicsのままで、その映像能力に特段の進歩がなく、過去の筐体設計を流用できるために価格を控え目にできることがメリットといったところか。

より先進的で洗練されたグラフィックスを搭載したモバイルCPUを使いたいということであれば、Intel初の量産型10nmプロセスで製造され(過去にCanon Lakeで少量生産されたことはある)、Iris Graphicsを搭載するIce Lakeを選ぶとよいだろう。もっとも、10nmプロセスCPUの量産の足がかりという色合いも濃く、今のところはこだわりの問題という部分はあるのだけれど。

  • 共通仕様
    • Intel UHD Graphics
    • DDR4-2666、LPDDR3-2133×2ch 最大64GB
Comet Lake-U 省電力モバイル・プロセッサ
プロセッサ
ナンバー
ベース
クロック
TB 2.0
シングル/オール
コア/
スレッド
TDP
i7-10710U 1.1GHz 4.7/3.9GHz 6/12 12.5/15/25W
i7-10510U 1.8GHz 4.9/4.3GHz 4/8
i5-10210U 1.6GHz 4.2/3.9GHz
i3-10110U 2.1GHz 4.1/3.7GHz 2/4
  • TB:Turbo Boost
  • TDP:Thermal Design Power(熱設計電力)

Comet Lake-Y (Amber Lake) 超省電力モバイル・プロセッサ

ナンバリングは第10世代のものに変わっているけれども、14nm+プロセスのAmber Lakeをベースにしているので、第8世代の焼き直しという感は否めない。デスクトップ向け全モデルが、消費電力増加につながるHTへ舵を大きく切ったので、超省電力プロセッサは方向感を失った感もある。今後はHTを省略するなどしてタブレットPCなどで長時間駆動を目指したほうがよいのかもしれない。

  • 共通仕様
    • Intel UHD Graphics
    • LPDDR3-2133, DDR3L-1600×2ch 最大16GB
Comet Lake-Y 超省電力モバイル・プロセッサ
プロセッサ
ナンバー
ベース
クロック
TB 2.0
シングル/オール
コア/
スレッド
TDP
i7-10710Y 1.2GHz 4.5/3.2GHz 4/8 4.5/7/9W
i5-10310Y 1.1GHz 4.1/2.8GHz 5.5/7/9W
i5-10210Y 1.0GHz 4.0/2.7GHz 4.5/7/9W
i3-10110Y 1.0GHz 4.0/3.7GHz 2/4 5.5/7/9W
  • TB:Turbo Boost
  • TDP:Thermal Design Power(熱設計電力)

Intel 400シリーズ・チップセット

Comet Lake-S/Tが発表されたと同時に、400シリーズ・チップセットの情報も開示され、まずはフラッグシップであるZ490マザーボードが各社から発表された。全体的には300シリーズ・チップセットと大きく変わってはいないけど、2.5ギガビット・イーサネットやWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)への対応など、着実に歩みを進めている。しかし残念ながら、PCI Express 4.0の対応は見送られ、AMDのX570チップセットに水をあけられたままという形になった。

Z490/Q470/W480

まず、フラッグシップであるZ390とZ490を比較してみる。HSIOのマップに変更はなく、300シリーズ・チップセットとほぼ同じと考えていいようだ。Q470はエンタープライズ向けのオーバークロック非対応版チップセット。今回初めて登場したW480はXeonを運用するワークステーション用チップセット。おそらく、これまでサーバー向けC246チップセットが担ってきた役割をコンシューマ向けに変更したものだろう。

USB 3.1がUSB 3.2に変わっているけど、USB 3.2 Gen1x1はUSB 3.1 Gen1、つまりUSB 3.0と同じで、転送速度は5Gbps。USB 3.2 Gen2x1はUSB 3.1 Gen2と同じで転送速度は10Gbps。呼び方の違いだけで転送速度そのものは変わっていない。ただ、運用方法が変わり、それぞれUSBを2本束ねることでそれぞれUSB 3.2 Gen1x2、Gen2x2となり、転送速度の倍加が仕様化された。

Z390とZ490チップセットのHSIO割り当て比較
HSIO Z390/Q370 Z490/Q470注1 W480注1 PCIe
1 USB 3.1 Gen1/Gen2 #1 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1
2 USB 3.1 Gen1/Gen2 #2 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #2 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1
3 USB 3.1 Gen1/Gen2 #3 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #3 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1
4 USB 3.1 Gen1/Gen2 #4 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #4 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1
5 USB 3.1 Gen1/Gen2 #5 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #5 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1
6 USB 3.1 Gen1/Gen2 #6 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #6 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1
7 USB 3.1 Gen1 #7 PCIe 3.0 #1 USB 3.2 Gen1x1 #7 PCIe 3.0 #1 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1 x2 x4
8 USB 3.1 Gen1 #8 PCIe 3.0 #2 USB 3.2 Gen1x1 #8 PCIe 3.0 #2 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1
9 USB 3.1 Gen1 #9 PCIe 3.0 #3 USB 3.2 Gen1x1 #9 PCIe 3.0 #3 USB 3.2 Gen1x1 #9 PCIe 3.0 #3 x2
10 USB 3.1 Gen1 #10 PCIe 3.0 #4 USB 3.2 Gen1x1 #10 PCIe 3.0 #4 USB 3.2 Gen1x1 #10 PCIe 3.0 #4
11 PCIe 3.0 #5 GbE (LAN) PCIe 3.0 #5 GbE (LAN) PCIe 3.0 #5 GbE (LAN) x2 x4
12 PCIe 3.0 #6 PCIe 3.0 #6 PCIe 3.0 #6
13 PCIe 3.0 #7 PCIe 3.0 #7 PCIe 3.0 #7 x2
14 PCIe 3.0 #8 PCIe 3.0 #8 PCIe 3.0 #8
15 PCIe 3.0 #9 GbE (LAN) PCIe 3.0 #9 GbE (LAN) PCIe 3.0 #9 GbE (LAN) x2 x4
16 PCIe 3.0 #10 PCIe 3.0 #10 PCIe 3.0 #10
17 PCIe 3.0 #11 SATA #0a PCIe 3.0 #11 SATA #0a PCIe 3.0 #11 SATA #0a x2
18 PCIe 3.0 #12 SATA #1a GbE (LAN) PCIe 3.0 #12 SATA #1a GbE (LAN) PCIe 3.0 #12 SATA #1a GbE (LAN)
19 PCIe 3.0 #13 SATA #0b GbE (LAN) PCIe 3.0 #13 SATA #0b GbE (LAN) PCIe 3.0 #13 SATA #0b GbE (LAN) x2 x4
20 PCIe 3.0 #14 SATA #1b PCIe 3.0 #14 SATA #1b PCIe 3.0 #14 SATA #1b
21 PCIe 3.0 #15 SATA #2 PCIe 3.0 #15 SATA #2 PCIe 3.0 #15 SATA #2 x2
22 PCIe 3.0 #16 SATA #3 PCIe 3.0 #16 SATA #3 PCIe 3.0 #16 SATA #3
23 PCIe 3.0 #17 SATA #4 PCIe 3.0 #17 SATA #4 PCIe 3.0 #17 SATA #4 x2 x4
24 PCIe 3.0 #18 SATA #5 PCIe 3.0 #18 SATA #5 PCIe 3.0 #18 SATA #5
25 PCIe 3.0 #19 PCIe 3.0 #19 PCIe 3.0 #19 SATA #6 x2
26 PCIe 3.0 #20 PCIe 3.0 #20 PCIe 3.0 #20 SATA #7
27 PCIe 3.0 #21 PCIe 3.0 #21 PCIe 3.0 #21 x2 x4
28 PCIe 3.0 #22 PCIe 3.0 #22 PCIe 3.0 #22
29 PCIe 3.0 #23 PCIe 3.0 #23 PCIe 3.0 #23 x2
30 PCIe 3.0 #24 PCIe 3.0 #24 PCIe 3.0 #24

注1:Intel 400 series chipset family Platform Controller Hub (PCH) – Datasheet, volume 1 Rev. 002(Intel)

H470/B460/H410

Z490がZ390のマップと変わらないことが判明したので、H470、B460、H410チップセットも300シリーズ・チップセットのマップからある程度推測できる。B460のみ、PCH(チップセット)配下のPCIeレーンの最大数が12から16に増強されているため、B360で使われていなかった9番、10番、25番および26番の4本のHSIOレーンが、PCIe 3.0になっている。また、7番および8番レーンがUSB 3.2 Gen1x1(USB 3.0)に変更され、USBも増強されている。

H410は、マップだけ見ると変化に乏しいけど、H310チップセットではDMI2(5GT/s)だったCPUとのI/OがDMI3(8GT/s)に改められた。この変更は、拡張性を求めない小規模・省スペースのPCシステムをi9-10900のような高性能デスクトップ・プロセッサで構築したい人にとっては力強い味方になりそうだ。もっとも、H410搭載のマザーボードは価格を抑えるために電源回路が小規模になりがちなので、消費電力が軽く150Wには達するi9-10900を全開で動かせるかどうかはまったくの別問題なんだけど。i9-10900を使いたいなら電源回路もそれなりにリッチなH470あたりのマザーボードが無難なところか。

400シリーズ・チップセットのHSIO割り当て
HSIO H470注1 B460注2 H410注2 PCIe
1 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #1 USB 3.2 Gen1x1 #1
USB 3.2 Gen1x1 #1
2 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #2 USB 3.2 Gen1x1 #2
USB 3.2 Gen1x1 #2
3 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #3 USB 3.2 Gen1x1 #3
USB 3.2 Gen1x1 #3
4 USB 3.2 Gen1x1/Gen2x1 #4 USB 3.2 Gen1x1 #4
USB 3.2 Gen1x1 #4
5 USB 3.2 Gen1x1 #5 USB 3.2 Gen1x1 #5
N/A
6 USB 3.2 Gen1x1 #6 USB 3.2 Gen1x1 #6
N/A
7 USB 3.2 Gen1x1 #7 USB 3.2 Gen1x1 #7 N/A x2 x4
8 USB 3.2 Gen1x1 #8 USB 3.2 Gen1x1 #8 N/A
9 PCIe #3 PCIe #3 N/A x2
10 PCIe #4 PCIe #4 GbE (LAN) GbE (LAN)
11 PCIe #5 GbE (LAN) PCIe #5 GbE (LAN) PCIe #5 GbE (LAN) x2 x4
12 PCIe #6 PCIe #6 PCIe #6
13 PCIe #7 PCIe #7 PCIe #7 x2
14 PCIe #8 PCIe #8 PCIe #8
15 PCIe #9 GbE (LAN) PCIe #9 SATA #0a GbE (LAN) GbE (LAN) x2 x4
16 PCIe #10 PCIe #10 SATA #1a N/A
17 PCIe #11 SATA #0a PCIe #11 PCIe #11 x2
18 PCIe #12 SATA #1a GbE (LAN) PCIe #12 GbE (LAN) PCIe #12 GbE (LAN)
19 PCIe #13 SATA #0b GbE (LAN) SATA #0b GbE (LAN) SATA #0b GbE (LAN) x2 x4
20 PCIe #14 SATA #1b SATA #1b SATA #1b
21 PCIe #15 SATA #2 SATA #2 SATA #2 x2
22 PCIe #16 SATA #3 SATA #3 SATA #3
23 SATA #4 SATA #4 N/A x2 x4
24 SATA #5 SATA #5 N/A
25 PCIe #19 PCIe #19 N/A x2
26 PCIe #20 PCIe #20 N/A
27 PCIe #21 PCIe #21 N/A x2 x4
28 PCIe #22 PCIe #22 N/A
29 PCIe #23 PCIe #23 N/A x2
30 PCIe #24 PCIe #24 N/A

注1:Intel 400 series chipset family Platform Controller Hub (PCH) – Datasheet, volume 1 Rev. 002(Intel)
注2:Intel B460 and H410 chipset Platform Controller Hub (PCH) – Datasheet, volume 1(Intel)

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参考記事

Cascade Lakeマイクロアーキテクチャの次世代Core X

最終更新:2019/12/26


2019年10月2日、Intelは次世代Core Xシリーズ・プロセッサを発表した。プロセスルールは前世代SkyLake-Xと同じ14nm。ナンバリングの規則は、先に発表された第10世代CoreプロセッサのIce Lake-U/Yが独特な4桁ナンバリングだったのに対し、その直後に発表されたComet Lake-U/Yと同様に5桁になっている。

Cascade Lake-XシリーズCore Xプロセッサ
製品名 Core i9-10980XE Core i9-10940X Core i9-10920X Core i9-10900X
コア/スレッド 18コア/36スレッド 14コア/28スレッド 12コア/24スレッド 10コア/20スレッド
ベースクロック 3.0GHz 3.3GHz 3.5GHz 3.7GHz
ターボ・ブースト2.0クロック 4.6GHz 4.5GHz
全コアターボクロック 3.8GHz 4.1GHz 4.3GHz
ターボ・ブースト3.0クロック 4.8GHz 4.7GHz
L3キャッシュ 24.75MB 19.25MB
オーバークロック 対応
PCIe 3.0レーン数 最大72レーン(CPU 48 + PCH 24)
対応メモリ DDR4-2933(クアッド・チャネル)最大256GB
TDP 165W
S-Spec SRGSG SRGSH SRGSJ SRGV7
ステッピング L1
バルク価格(1,000個ロット) $979 $784 $689 $590
BOX価格(1,000個ロット) $1,000 $797 $700 $599
日本小売価格(1個) 13万8000円 10万8000円 9万9000円 8万6000円

CPUソケットはLGA2066で変わらず、引き続きX299チップセット搭載マザーボードで使用可能。「X299X」というキーワードも見かけられるが、マザーボードメーカーがCascade Lake-Xに最適化した製品に独自につけた商品名のようで、新チップセットの名称ではない模様。

 

機能的にはThunderbolt 3とWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)をサポートし、CPUが直接制御できるPCI Expressが44レーンから48レーンに増えたことくらいで、それほど大きな変更はない。X299チップセットをそのまま使うため、PCI Express 3.0のままで変わりなく、第3世代Ryzenで話題になったPCI Express 4.0の正式サポートはまだだいぶ先の話のようだ。

日本国内価格が判明し、もっとも注目されるi9-10980XEが14万円弱という初値が出回り始めた。前世代のi9-9980XEの初値が25万円だったことを考えると、Intelの半額戦略はどうやら本気と思って間違いなさそうだ。8コアのi9-9900Kの初値が確か6.5万円くらいだったことを考えると、物理コアが倍以上の18コアで14万円というのはIntelファンの目には魅力的に映るかもしれない。ただ、プロセスルールの微細化をしていないためにTDPの時点で165Wと天井知らずで、空冷では定格いっぱいのクロックでは回せないことが容易に想像され、冷却関係のほうに相当な投資が必要になりそうだ。

Intel、”半額”になった新「Core X」シリーズプロセッサ ~最大18コアで979ドル

米Intelは2日(米国時間)、開発コードネーム”Cascade Lake-X”こと新Core Xシリーズプロセッサを発表した。  最大18コア/36スレッドまでのSKUが用意され、「Turbo Boost Max Technology 3.0」により最大クロック4.8GHzでの動作を謳う。第10世代目のCore …

Cascade Lakeな新Core XとXeon W-2200発表、18コアで979ドルの衝撃

第3世代Ryzen Threadripperに対抗? インテルは2019年10月8日、最新CPU「Xeon W-2200シリーズ」と新しい「Core Xシリーズ」を発表した。いずれも開発コードネーム「Cascade Lake」ベースの製品で11月に提供開始予定。新Core Xシリーズの情報自体は10月2日(米国現地時間)に出回っていたが、同社の情報サイト「Intel …

X299マザーボード新製品

ASRock

Cascade Lake-Xシリーズ・プロセッサの発表を受けて、各社X299チップセット搭載マザーボードの新製品の噂があったけど、2019年11月6日よりASRockから「X299 Steel Legend」が発売された。売り出しは税込みで約3.4万円。新製品であることを考えると比較的求めやすい価格と言えそうだ。

情報のリークはGIGABYTEのAORUSシリーズの方が早かったけど、Cascade Lake-Xの正式発表後日本一番乗りはASRockとなった。チップセットそのものに変更がないため、Z390とi9-9900Kがそれぞれ発表された時のような白熱感はあまりなく、鳴り物もなく静かな幕開けとなった。

X299 Steel LegendはUSB 3.2に対応するなど順当な進化をしているけれど、X299チップセット搭載マザーボードとしてはコンパクトな内容で、コストパフォーマンス重視の設計と言えそうだ。CPU直下のPCI-Eに4レーン分余裕ができたにも関わらずx16/x16/x8/x4動作でGPUも3-Way SLIまで。Skylake-Xと変わらないというのはやや拍子抜けだ。Thunderbolt3に比べるとUSB 3.2 Gen2x2(20Gbps)に対応している機器がまだ出揃っていないことを考えると、飛びつくのは少し待った方がいいかもしれない。

ASRock X299 Steel Legend

Supports Intel Core™ X-Series Processor Family for the LGA 2066 Socket; 11 Power Phase Design, Dr. MOS, Dual Power Connectors; XXL Aluminum Alloy Heatsink & Heatpipe Design; Supports DDR4 4200+(OC); 4 PCIe 3.0 x16, 1 PCIe 3.0 x1, 1 M.2 Key-E for WiFi; NVIDIA NVLINK™, 3-Way SLI™, AMD 3-Way CrossFireX™;

X299 Creator

mini DisplayPort入力を2ポート、Type-C Thunderbolt 3を2ポート備え、グラフィックス・カードからのDisplayPort出力をThunderbolt 3に乗せ替えたうえで、デイジーチェーンを利用してモニタと液晶ペンタブレットに同時に出力できる。

クリエイター向けを謳うマザーボードに共通した仕様で、グラフィックス・カードからの出力信号を調整すれば、モニタと液晶ペンタブレットの画面には同じ画質のものが表示されることを意図している。

これまでは、モニタと液晶ペンタブレットを別の映像出力ポートに接続して表示をクローン化することで同じ効果を得ていたわけだけど、出力系統が独立していたため、色調補正などを映像出力ポートごとに設定しなければならないなど、不便も多かった。特に、映像表示専門のモニタと、あくまでも入力デバイスであり、ペンのタッチを忠実に再現することを目的とした液晶タブレットでは表示できる色域が異なるなど液晶のグレードに差があることもよくあり、液晶ペンタブレットのタッチを高画質モニタで同様に反映するのはそれなりに技術を必要とした。これが、同じDisplayPortから出力されたものに統一できれば、最終的な仕上がりを常に確認しながら創作ができるということであり、液晶ペンタブレットの表示に惑わされることはなくなるというわけだ。

MSI

MSIは、メインボードに機能を平面的に詰め込むだけでは差別化ははかれないと判断したのか、M.2 SSDを増設できる冷却機能付き拡張カードや、10Gbit LANカード、Thunderbolt3カードなど、垂直に追加する付属品を追加してMSIのマザーボードを購入しさえすれば、あとは何も追加する必要はないといった趣だ。

X299 PRO 10G

4.2万円。

X299 PRO 10G

Intel, the Intel Logo, Intel Inside, Intel Core, and Core Inside are trademarks of Intel Corporation or its subsidiaries in the U.S. and/or other countries. © 2019 NVIDIA Corporation. All rights reserved. NVIDIA, the NVIDIA logo, GeForce, GeForce RTX, and NVIDIA Turing are registered trademarks and/or trademarks of NVIDIA Corporation in the United States and other countries.

Creator X299

6.8万円。

Creator X299

Unique look and feel inspired by the craft of crystal for all Creators. Features the latest USB3.2 Gen2x2 and 10G LAN, Wi-Fi 6, Triple Turbo M.2 with Shield Frozr, Core Boost, Audio Boost 4 with Nahimic, ThunderboltM3 card and M.2 Xpander-Aero card, Mysti

ASUS

ASUSからは様々なグレードで多数の製品を投入してきた。

PRIME X299-A II

4.4万円

Prime X299-A II | Motherboards | ASUS USA

Intel LGA 2066 socket: Ready for the latest Intel® Core™ X-series processors AI Overclocking: Quickly optimizes your CPU performance based on the CPU and cooler, achieving results that are extremely close to manual tuning by experts Robust power design: 12 IR3555 power stages, ProCool II connectors, alloy chokes and ultra-durable

PRIME X299-DELUXE II

6.6万円

PRIME X299-DELUXE II | Motherboards | ASUS USA

ASUS Prime X299-Deluxe II is the ATX motherboard that´s been expertly engineered for professional content creators and power users who work hard by day and play harder by night. This powerful, innovative board puts a friendly face on advanced enthusiast controls, enabling you to maximize performance, cooling and personalization with ease.

ROG Strix X299-E Gaming II

4.8万円

ROG Strix X299-E Gaming II | Motherboards | ASUS USA

Ready for the latest Intel® Core™ X-series processors to maximize connectivity and speed with up to three M.2 drives, USB 3.2 Gen 2, Intel® VROC and Intel® Optane™ memory compatibility Unmatched personalization: OLED and ASUS-exclusive Aura Sync RGB lighting, including RGB headers and addressable Gen 2 RGB headers Optimal Power

ROG Rampage VI Extreme Encore

ASUSのROGブランドのウルトラハイエンドに位置づけられるマザーボード。8.1万円という価格もハイエンドだけど、スペックをパッと見る限りではどこらへんがウルトラハイエンドなのか少しわかりにくい。ASUSの力の入れたところがどこなのか、もう少し調べる必要がありそう。

ROG Rampage VI Extreme Encore | Motherboards | ASUS USA

Ready for the latest Intel® Core™ X-series processors to maximize connectivity and speed with up to four M.2 drives, USB 3.2 Gen 2×2, Intel® VROC and Intel® Optane™ memory compatibility Robust power delivery: Optimized power solution with 16 Infineon TDA21472 power stages, ProCool II power connectors, MicroFine Alloy chokes and

GIGABYTE

内容としてはExtended ATXサイズに所狭しと機能満載に盛り込んだGIGABYTEの「X299X AORUS MASTER」のほうが見応えがある。PCI-Eスロットもx16サイズを4基備え、Cascade Lake-XのCPU直下のPCI-Eレーンをいっぱいまで使うx16/x16/x8/x8で動作し、クアッドGPUも可能になっている。4基もGPUを搭載するとなると、もはやゲーミング性能の追求というよりもGPGPUをフル活用したAIの深層学習が主な用途になりそうだけど、消費電力もとんでもないことになりそう。Cascade Lake-Xは深層学習に最適化した命令セットを持っているということなので、ゲーム用途よりも科学技術計算に本領発揮といったところだろう。

ただ、E-ATXサイズでこれだけの豪華仕様となると価格のほうもX299 Steel Legendの最低でも倍以上はしそうだろうと予想していたけど、2019年11月23日に秋葉原の店舗に入荷した情報によると、4.4万円と思ったほど高価にはならなかった。Amazon価格でも4.5万円程度だ。これと比べてしまうと、X299 Steel Legendよりは少し背伸びしてでもX299X AORUS MASTERを選びたくなる。

X299X AORUS MASTER (rev. 1.0) | Motherboard – GIGABYTE Global

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GIGABYTE X299X AORUS MASTER マザーボード [Intel X299チップセット搭載] MB4861
posted with amazlet at 19.11.26
参考価格: ¥ 44,817 (2019-11-26)
Gigabyte (2019-11-22)

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