Cavarier general statement
Rayfield Industory AT-207E Cavarier
開発経緯 Details of Development |
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AT-207E キャバリアーは、レイフィールド・インダストリー社の中量級汎用人型機動兵器「強襲揚陸用機動歩兵=ALMT」である。 事業用・軍事用に関わらず数多くのロボットを世に送り出してきた同社は、それまでの経験と技術の集大成ともいえる汎用ALMTの設計に着手した。同社内では、より良い製品を世に送り出すため、いくつかのプロジェクトチームを置き、それぞれに競争を行わせている。 その熾烈な社内競争の中で、僅差で先頭に躍り出たキャバリアーが次期主力製品の座を勝ち取り、レイフィールド・インダストリーの自信作として発表された。 キャバリアーが他の試作機を上回った最大の理由は、その汎用性と、火器官制システムの優秀さにあった。また、社内の他の試作機がモータによる駆動を軸にしていたのに対し、強力なパワーを得るのは比較的難しいとされる人工筋肉による駆動をメインに据えていたのも決定的な違いでもあった。しかしながら、人工筋肉筒の徹底的な小型化に成功したキャバリアー開発チームは何本かの筋肉筒を束ねることでパワーを補うことに成功。柔軟な動きでありながら力強い動きを作り出すことに成功したのである。 後日談となるが、この何本かの人工筋肉筒を複合した筋肉筒は「コンポジットシニューアクチュエータ」として商品化しており、メンテナンス用品として発売されている。 キャバリアーは発表直後から各業界から問い合わせが殺到し、電撃的にGUA(地球統合陸軍)に採用が決定。それに続く形でGUSFへの採用も決まる。早いうちからロボットの技術力に定評のあった同社からGUSFへの制式採用はある意味至極当然と言えた。 軍事用以外への転用の希望も強くあり、B型は作業用として火器管制システムを取り除かれたタイプとして基本性能はまったくそのままにして発売された。 その後、改良を加えられ続け、初期のA型に始まり、現在はE型がGUSF、GUAに納入されている。 E型の少し前に開発されたD型は作業用のB型の後継として、GUN(地球統合海軍)とGUAF(地球統合空軍)に作業用として配備されている。 民間では、航空会社などの一部でB型が使用されている。 |
動力および駆動方式 Power supply and Driving system |
動力は燃料電池とバッテリーとの併用となっている。燃料電池がメインの動力として電力を供給し、起動時や非常用の駆動用、燃料電池が起動していないときの電子機器の電力供給用としてバッテリーが搭載されている。 燃料電池に使用する酸素は空気中から取り込み、水素は機体内部のタンクから供給されるアルコールから取り出されて使用される。アルコールから水素を取り出す装置も電気で駆動するため、起動の際にはバッテリーからの電力の供給が必要となる。 燃料電池で作られた電力を利用して機体各所の人工筋肉に電圧を加えることによって実際にキャバリアーは駆動する。この人工筋肉はOMDの開発の過程から生まれた副次的な応用である。様々な改良の結果、OMDに使用されている物よりも大きなパワーを得ることができるようになっているが、OMDの人工血液の循環のように老廃物を筋肉の外へ排出するシステムがないため、OMDのものに比べて寿命がはるかに短い(と言ってもその寿命は1年から1年半)。そのため、キャバリアーに限らずALMTの人工筋肉は「人工筋肉筒」という形でユニット化され、古くなった、あるいは損傷した物をまるごと交換するという形でメンテナンスを簡便にしている。 首の部分と腰の部分、肩の付け根はモータの駆動となっている。 |